院長あいさつ
院長 菊池 淳
奥州市は5年後を目処に当院を前身とする新医療センターを発足するべく準備中です。そして当院はそれに備えて、将来にわたって持続可能な医療を、というコンセプトで行動しています。世界は、そして日本も時々刻々と変わりつつある中で、医療も変化してきています。少し前から医療DX(デジタルトランスフォーメーション)なることばが多く聞かれるようになってきましたが、更に昨今はAIの医療への関わりまで議論されています。デジタル化やAI参入は医療を変えるはずですが、何も高度最先端医療の話とばかりは言えません。地方の人口減少、医師の偏在化など現在の医療における問題点を解決するための有効な手段にもなりうるものと期待されています。
当地域でも人口が減って医療需要は2020年を100とすると2035年には93に減少していくとの統計的な試算がなされていますが、それに対して医療施設の集約や連携が必要という視点だけでなく、高齢者の割合が益々増えることによって高齢者医療がさらに重要になっていく点にも目を向けなければなりません。高齢者医療においてはさらに人間性を重視した個別的医療、全人的医療の姿勢が求められます。自分の生活に戻ることを基本とした医療が保証されればより多くの人が当市に居住することにつながるとも考えられます。
当院は地域密着型の多機能型病院として、地域包括医療、感染症医療などの他に今後在宅医療にも更に力を入れ、必要な際には災害医療などにも対応するべく、市民に安定的医療サービスを提供していくことを基本姿勢と考えています。
どうか今後ともこれまでと同様にご指導・ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
(24/7/29)