放射線科
概要
放射線科の理念
- 患者さんとのコミュニケーションを大切にし、安心・安全な検査を提供するとともに、診断に最適な質の高い画像の提供に努めます。
- 放射線画像検査における、医療ひばく線量の低減に努めます。
当科はX線を用いたX線装置での単純撮影、X線透視装置による検査・治療、X線を使用せず磁場の力で検査を行うMRI検査などを行う部門です。
ここで行われた検査は問診や採血の結果などと共に患者さんの体の状態を総合的に判断するための画像となります。現在ではすべての画像をデジタル化して院内のネットワークで運用しており、検査画像が院内のどこにいても見られ、円滑な診断と治療が行えるようになっています。
特色
当科では画像の処理を行うワークステーションでCT、MRIの検査画像から3D画像の作成や、異なる二つの画像を重ね合わせるフュージョン画像などの作成を行っています。手術前・中の手術支援や、体内の形態と機能を同時に診断でき、より質の高い検査や治療が行えるようにしています。
医用画像は日々進歩しており医療機器や撮影の仕方も様々な知識と技術が求められるようなってきましたが、我々は学会、研究会に参加しスキルアップするように努めております。また低ひばくで高画質な画像が得られるように努力しております。
我々スタッフは患者さんが安心して検査が行えるように心がけておりますので、検査についてご不明な点やご質問があればお気軽にお声がけください。
主要設備・機器
- CT(320列) 1台
- MRI(1.5T) 1台
- マンモグラフィ装置 1台
- 骨塩定量装置 1台
- X線撮影装置 3台
- 移動型X線撮影装置 2台
- X線透視装置 1台
- 血管用X線透視装置 1台
- 手術用X線透視装置 1台
- 3D医用画像処理ワークステーション
- AI画像診断支援ソフトウェア
一般撮影
X線を使用した撮影です。体内や骨の概観や形状を見るのに適しています。撮影する部位によって服を脱いだり検査用ガウンに着替えたりアクセサリー等を外してもらいます。
マンモグラフィ
X線を使用した撮影で、乳房を専用の機械で圧迫し撮影します。圧迫をして撮影することで乳房の組織が広がり内部組織が重ならずに綺麗に撮影することができ、乳房の厚みをできる限り薄くすることでX線の被ばく量を減らすことができます。
検査中は上半身の服を脱いで検査用ガウンを羽織ってもらいます。
個人差は大きいですが圧迫は痛みを伴うことが多いため、乳房の張りが少ないといわれている生理後1週間前後の検査をお勧めします。
検査は基本的に女性技師(検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師)が対応いたします。
骨塩定量
X線を使用した検査で骨密度の測定(骨粗鬆症の検査)を行います。仰向けになって寝てもらい、腰椎と大腿骨を使用して検査をします。検査時間は着替えも合わせて約10分です。腰と大腿骨付近の金具のついた下着、生地の厚い服の場合は検査用ガウンに着替えたりアクセサリー等を外してもらいます。
透視検査
透視検査はX線により体内を可視化し、撮影などを行う検査です。骨折や脱臼の整復(もとの正常な位置に戻す)など整形系の処置や、点滴チューブなどを血管や臓器の適正な位置まで進める処置にも用いられます。また、造影剤を使用して、食道、胃、小腸、大腸等の消化管疾患の診断に用い、更に内視鏡を併用して治療を施す場合もあります。
この部屋の他に、血管撮影室の透視検査室があります。
CT
人体に360度方向からX線をあてて体内の情報を得る検査です。
得られた画像は主に横断面(輪切り)で表示します。画像1枚の厚さは0.5~1.0mmで、コンピューター処理によって、お腹側からみた画や横からみた画など、任意の方向で表示することができます。
検査の内容によって検査時間が変わりますが、おおむね5~10分程度です。
また、当院では診断に適切なX線量を常に検討し、X線ひばくに配慮して撮影しています。
基本的には予約制ですが緊急の検査にも対応しています。造影剤を使用する検査では、安心、安全に検査を受けていただくため、事前に問診などを行いますのでご協力をお願いいたします。
MRI
他の機器と異なりX線は使用せず磁場の力を利用した検査で、体内を輪切りや縦切りにした画像が得られます。
非常に強力な磁場を利用するため、体内に埋め込んだものを含む全ての金属の持ち込みを確認する必要があり、必ず検査前に問診をいたします。検査日はなるべく薄化粧で、装飾品が少なめの服装でお越しください。
MRI装置の構造上、検査中は騒音や振動があります。また、身体の入るトンネルが狭くて長いため圧迫感を感じてめまいや動悸などの閉所恐怖症の症状が出ることがありますので、狭い場所が苦手な方は予約時や検査前にスタッフにおっしゃってください。基本的には予約制ですが緊急の検査にも対応しています。検査時間は部位にもよりますが約30分程です。
主な実績
- CT部門
- 東芝 『画論99ザ・ベストイメージ』ヘリカルCT心血管領域部門 準優秀賞
- 東芝 『画論01ザ・ベストイメージ』ヘリカルCT部門 準優秀賞
- 東芝 『画論04ザ・ベストイメージ』シングルヘリカルCT部門 準優秀賞
- 東芝 『画論The Best Image 2015』64~160CT部門 最優秀賞
- AZE 第4回AZE展 特別賞
- AZE 第5回AZE展 入賞
- 平成28年度岩手県地域医療研究会秋季大会 技能賞
- 令和元年度岩手県地域医療研究会秋季大会 努力賞
- 令和5年度岩手県地域医療研究会秋季大会 殊勲賞
- MRI部門
- 東芝 『画論97ザ・ベストイメージ』0.5テスラMR部門 特別賞
- 東芝 『画論98ザ・ベストイメージ』0.5テスラMR部門 最優秀賞
- 東芝 『画論ミレニアム ザ・ベストイメージ』0.5テスラMR部門 最優秀賞
- 東芝 『画論04ザ・ベストイメージ』0.5/0.35テスラMR部門 準優秀賞
- 東芝 『画論05ザ・ベストイメージ』0.5/0.35テスラMR部門 準優秀賞
- 東芝 『The Best Image 2006』1/0.5/0.35テスラMR部門 準優秀賞
- 一般撮影部門
- 平成20年度岩手県地域医療研究会秋季大会 敢闘賞
- 平成26年度岩手県地域医療研究会秋季大会 技能賞
- 岩手県放射線技師会部門
- 平成20年 松岡賞 小島 実
- 平成22年 柳澤賞 小島 実
- 平成27年 松岡賞 高橋 伸光
- 平成28年 柳澤賞 高橋 伸光
- 第19回岩手県診療放射線技師会学術大会 最優秀演題賞(令和2年) 高橋 伸光
スタッフ数
- 診療放射線技師
- 5名
- 放射線科 助手
- 1名
認定資格など
- 臨床実習指導教員
- X線CT認定技師
- 肺がんCT検診認定技師
- Ai認定診療放射線技師
- 救急撮影認定技師
- 岩手DMAT隊員養成研修修了(業務調整員)
- 画像等手術支援認定診療放射線技師
- 医用放射線安全管理責任者講習修了
- 検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師